上野フォトスポット9選! カメラを携えて向かいたい上野公園とその周辺
緑豊かな上野公園に、蓮が生い茂る不忍池、雑多でディープなアメ横、そして多層構造のターミナル・上野駅。さまざまな人が行き交い、少し歩いただけで全く違う景色が見られる上野エリアは、写真撮影を目的に出かけても楽しめる場所だ。
本記事では、上野公園内とその周辺の撮影スポットを9カ所紹介する。特に早朝や夕方以降の時間帯で、昼間のにぎわいとは角度の違う魅力を収められる場所をセレクトした。スマホでの気軽な撮影はもちろん、カメラを持っていけばさらに楽しみが広がるはずだ。
【上野公園】噴水の水面と開放的な広場
上野公園の北側中央、広々として心地よい大噴水付近。週末はイベントが開催されていることもあって大賑わいだが、それ以外の日は噴水の脇や近くのベンチに座ってのんびり過ごす人々が多い場所だ。おすすめの時間帯は夕暮れ時から日没にかけて。刻々と色を変える広い空と木々、街灯、そして時折噴き上がる噴水が非日常的な雰囲気を醸している。水面に写る街灯の明かりや、ライトアップされる噴水に注目してレンズを向けると、昼間とは違った一面を写真に収めることができる。
フォトスポットDATA
撮影時間:18:30頃
撮影場所:台東区上野公園8 大噴水(噴水池)北側
撮影場所:台東区上野公園8 大噴水(噴水池)北側
【上野公園】ここはどこ?と思わせる、森のなかの小径
開放的な広場があるかと思えば、木々が生い茂る場所も多い上野公園。日が暮れると鬱蒼として見えるけれど、遊歩道が整備されていて照明が足元を照らしてくれる。いい意味で上野公園らしい場所ではないから、一体どこの森のなかだろうと思わせてくれるような一枚になる。夕方でも薄暗いため、歩いている人がブレるように長時間露光で撮るのもおもしろい。
フォトスポットDATA
撮影時間:19:00頃
撮影場所:台東区上野公園8 さくら通り脇
撮影場所:台東区上野公園8 さくら通り脇
【上野公園】暗闇に光る弁天堂を見下ろす階段
かつて忍ケ岡と呼ばれていた高台と、低地にある不忍池で構成されている上野公園は、高低差を楽しめる場所でもある。その魅力を感じられるスポットのひとつがここ、清水観音堂の裏手で不忍池弁天堂に向かって下りていく階段だ。この地に寛永寺が建てられた際は京都と比叡山延暦寺をモチーフにしたといわれていて、高台の縁に立つ清水観音堂はまさに清水寺というわけ。
階段の向こうには八角形のお堂が見え、暗い時間ならライトアップされている。陽の光の下で見る緑の屋根、白い壁、朱色の柱の弁天堂もよいけれど、暗闇に浮かび上がる様子も美しい。
階段の向こうには八角形のお堂が見え、暗い時間ならライトアップされている。陽の光の下で見る緑の屋根、白い壁、朱色の柱の弁天堂もよいけれど、暗闇に浮かび上がる様子も美しい。
フォトスポットDATA
撮影時間:19:20頃
撮影場所:台東区上野公園2 清水観音堂脇
撮影場所:台東区上野公園2 清水観音堂脇
【上野公園】不忍池をゆくボートや水鳥
水辺は恰好のフォトスポット。不忍池は遊歩道や弁天堂によって大きく3つに分かれているが、蓮が生い茂る「鵜の池」や「蓮池」に対し、西側にある「ボート池」は水面が見える。遊歩道の端にあるベンチからはボートや水鳥が行き交う様子を眺めることができて、南端から北方を望むと池の奥行きが際立つ。また、風が吹いていない晴れた日なら、青空や木々の緑、池の端に立つマンションが水面に映って鏡のように見えることも。
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撮影時間:16:20頃
撮影場所:台東区上野公園2 ボート池南側
撮影場所:台東区上野公園2 ボート池南側
【上野公園】高台の縁から望むアメ横と山手線
上野駅は上野公園の高台の脇に沿うように立っていて、「さくらテラス」や「上野の森美術館」がある公園の縁から南を見ると線路やアメ横を見下ろすことができる。三角形の敷地に立つ「ヨドバシカメラ」の建物が印象的だが、この三角地帯は関東大震災後に上野駅〜東京駅間が開通してできた敷地。それまではもう少し東側を貨物線が秋葉原まで延びていたものの、写真に写っている線路の部分はまだ線路ではなかった。鉄道が走り、戦後に闇市が生まれ、アメ横となり、現在のこの風景につながっているのだと思うと、より多層的に見えてくる。
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撮影時間:6:00頃
撮影場所:台東区上野公園1 上野公園通り
撮影場所:台東区上野公園1 上野公園通り
上野駅のペデストリアンデッキから眺める横断歩道
上野駅前に整備されているペデストリアンデッキのなかでも、中央通りを跨ぐ歩道橋部分から西方面の眺めが楽しい。夕暮れには公園の向こうに陽が沈んで空が赤く染まり、その手前の商業施設に明かりがつきはじめる。高架橋を横切る電車、横断歩道を大勢の人が渡ったり、車が何台も通り過ぎたりする様子は、いつまでも眺めていられそう。現に、横断歩道を眺めながらのんびり過ごす人々をよく見かける場所だ。
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撮影時間:18:20頃
撮影場所:台東区上野7-1 ペデストリアンデッキ
撮影場所:台東区上野7-1 ペデストリアンデッキ
両大師橋の下を行き交う電車と線路
いくつもの路線が乗り入れる上野駅は、線路の数も桁違い。そんな大ターミナル駅を一望したいなら、駅北側にある両大師橋が最適なビュースポットだろう。特に帰宅ラッシュのタイミングは常に電車が行き交い、徐々に暗くなる空と対比して輝きはじめる電車やホームの明るさが印象的な風景だ。こちらも、長時間露光で電車のライトや窓から漏れる明かりの光跡を残すのもおすすめ。
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撮影時間:18:30頃
撮影場所:台東区上野7-15 両大師橋
撮影場所:台東区上野7-15 両大師橋
動物園通りとの交差点から望む中央通り
新橋から銀座・秋葉原を通り上野に至る中央通り。上野公園の南端、動物園通りとの交差点から南を望むと、その広い道路を御徒町あたりまで見渡せる。寛永寺の⾨前町として栄えたこの道は、今も都心の大動脈。夜にはさまざまな店や商業施設の看板の明かりが煌々と道を照らし出す。
この交差点の脇には「あんみつ みはし」という甘味処があるが、店名の由来は旧地名。不忍池から東へ忍川が流れており、三橋という地名はそこに橋が3つかかっていたことに由来する。昭和初期に忍川は暗渠となり、今は水の流れを見ることはできないけれど、代わりに上野公園やアメ横を行き交う観光客の人の波が絶えない場所だ。
この交差点の脇には「あんみつ みはし」という甘味処があるが、店名の由来は旧地名。不忍池から東へ忍川が流れており、三橋という地名はそこに橋が3つかかっていたことに由来する。昭和初期に忍川は暗渠となり、今は水の流れを見ることはできないけれど、代わりに上野公園やアメ横を行き交う観光客の人の波が絶えない場所だ。
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撮影時間:19:00頃
撮影場所:台東区上野公園1-65 上野警察署 公園前交番前
撮影場所:台東区上野公園1-65 上野警察署 公園前交番前
弧を描く線路脇の路地
上野駅〜鶯谷駅間に、線路に沿った細い道がある。すれ違う際には少し気を使うほどの幅にも関わらず、鶯谷駅前に出られる抜け道とあって人通りの多い場所だ。ゆるくカーブを描いていて先が見えないこの路地にはじめて訪れると、どこへつながるのかワクワクさせてくれるし、薄暗い時間帯に写真に収めれば、ちょっぴりおっかないような雰囲気の一枚にすることもできる。
フォトスポットDATA
撮影時間:17:00頃
撮影場所:台東区根岸1-1-12付近
撮影場所:台東区根岸1-1-12付近
上野フォトスポットマップ
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ライター/中村こより
1993年東京生まれ、北海道育ち。坂のある街に憧れて2020年から谷中在住。
街を歩いたりお店の話を聞いたりする記事をよく書いています。
好きなものは凸凹地形、地図、路上観察、夕立。
街を歩いたりお店の話を聞いたりする記事をよく書いています。
好きなものは凸凹地形、地図、路上観察、夕立。