なぜ人々は浅草今半のすき焼に心を揺さぶられるのか?【台東区の老舗物語】
江戸の味を今に伝えるすき焼の老舗!明治28(1895)年創業の「浅草今半」をレポートします。
食べると幸せな気分に!縁起もいい「浅草今半」が愛されるワケ
テレビの人気ロケ弁ランキングなどで、必ず上位に名前があがるのが浅草今半。
浅草今半のお弁当が出たことを喜び、テンション高くブログやSNSにアップされている芸能人の方も多いですよね。
みんなの仕事へのモチベーションがアップするだけでなく、ヒット祈願やゲン担ぎの意味をこめて発注されることもよくあるそう。
この記事では、「浅草今半」の長い歴史を紐解きながら、日本のみならず、世界中の人々をも魅了し続けるおいしさの秘密に迫ります。
今回は浅草今半 国際通り本店を取材。
長年、和服接客スタッフとしてお店を切り盛りする高山さんに、浅草今半の牛肉は何がすごいのか?
長きに渡る浅草今半の歴史やリーズナブルにお店の味を楽しめるおすすめアイテムなどを伺わせていただきました。
世界中の人を虜にする!浅草今半の「牛肉」の秘密
一番人気は神戸ビーフを使用したコース。
日本のブランド牛の中でも、近年、海外で急速に知名度と人気を上げている“神戸ビーフ”を使用しているとあって、外国人観光客からのオーダー率がとても高いといいます。
メインは、すき焼・しゃぶしゃぶ・ヒレステーキ・サーロインステーキの中から選べます。
浅草今半は神戸ビーフ・神戸肉流通推進協議会から指定登録店にも認可されているんですよ。枝肉の品評会などで賞をとった牛を一頭買いすることもあるのだとか。
オス牛(去勢牛)よりも脂質が良く、赤身も味わい深い希少なメス牛にこだわって仕入れているのも特徴です。
いつ来店してもおいしい神戸ビーフに出合える秘密
浅草今半 国際通り本店が、安定的に良質なメスの神戸ビーフの調達に成功している背景には、浅草今半の契約牧場である谷口牧場と盛本牧場という生産者さんたちの存在があります。長年の付き合いから、餌にこだわって、浅草今半流の調理方法にあわせて大事に育てられた牛を仕入れているそう。
人肌の温度で融けだすほどに融点が低いサシ(脂身)、甘みや旨味のバランスがとれた赤身、それらの絶妙なバランスがとれたお肉づくりをするために、生産者さんたちもわざわざ実際にお店まですき焼を食べに来て、その度に改良を重ねているそう。だから常に最高の状態のお肉をいただけるんです。
松坂屋 上野店、エキュート上野で買えるお弁当
松坂屋上野店、エキュート上野にある浅草今半のお弁当売り場には、工房が併設されていて、そこで作ったものを出しているんですって。
冒頭でご紹介した楽屋弁当(ロケ弁)は東京23区内、合計20,000円(税込)以上からの購入になるので、なかなか一般の人が気軽に同じものを購入するのはハードルが高いんです…。
けれど作り方こそ少し違いますが、百貨店やエキナカ施設なら1点からお求めいただけます。上野公園などでピクニックするときのお供にも最適です。
家でも気軽に浅草今半の味を楽しもう
牛肉すきやき佃煮
昭和初期頃までは、高級な外食を女性や子どもがしにくいご時世。浅草今半にやってくるお客様も男性ばかりだったといいます。
そんな時に「この味を家族にも食べさせたいな」という声をヒントに、三代目の髙岡元一氏が開発した商品が、この佃煮。
秘伝のレシピで作られた煮汁は継ぎ足しながら大切に守られているというまさに伝統の味。
「浅草今半の厨房には生き字引のような職人がいるんですけれど、『この煮汁だけは火事になっても運び出せ!』と言われています」と高山さん。配送もしているので、お世話になった人や季節の贈り物などのシーンにもおすすめ。
すきやきわりした
「これさえあれば、すき焼だけでなく、おうちで作る肉じゃがの味もグンとレベルアップしますよ!一家に一本常備すると本当に便利」と高山さんが太鼓判を押すのが、このすき焼の割り下。
原材料は醤油、みりん、砂糖というシンプルながらも、味わい風味の良さはまさにお店の味。お店で食べたすき焼の味に感動して、店頭で指名買いして買って帰られるお客様も多いんですって。
地域に根付いた浅草今半。「今半寄席」には若き日の歌丸師匠も…
結婚、誕生日、結納、お宮参りのあとといったハレの日にぴったりな浅草今半。
高級なイメージもありますが、実は、ランチはリーズナブルに味わえるメニューもあります!
高山さんは「昔は“今半寄席”という催しごとをやっていたことがあるんです」と言いながら、古い「根多帳(ネタ帳)」と書かれた本も見せてくださいました。
「 ご成婚前にご家族で…!」浅草今半の歴史に残るお客様との思い出
浅草の粋と文化、そして同じ時代に生きる人々とともに伝統の味を守り続ける浅草今半。
ぜひ台東区での観光の際には、おいしい牛肉を食べに足を運んでみてくださいね。
写真提供・協力:浅草今半
お店の基本情報
浅草今半 国際通り本店
所在地/〒111-0035 東京都台東区西浅草3-1-12
TEL/03-3841-1114
営業時間/11:30~21:30(ラストオーダー 20:30)年中無休
※佃煮売場は10:30~19:30の営業となります。
※ラストオーダーの都合上、20:00 までのご来店をお願いします。
※ランチタイムは 11:30~14:00 となります。 (混雑状況とお席数の都合で14:00のご入店以前に終了させていただく場合もございます)
※お電話の受付時間は10:30~21:00 となります。
所在地/〒111-0035 東京都台東区西浅草3-1-12
TEL/03-3841-1114
営業時間/11:30~21:30(ラストオーダー 20:30)年中無休
※佃煮売場は10:30~19:30の営業となります。
※ラストオーダーの都合上、20:00 までのご来店をお願いします。
※ランチタイムは 11:30~14:00 となります。 (混雑状況とお席数の都合で14:00のご入店以前に終了させていただく場合もございます)
※お電話の受付時間は10:30~21:00 となります。
※本記事は2024年6月時点の情報です。 最新の情報は公式サイト、公式SNSをご確認ください。
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ライター/朝岡真梨
世界50か国200都市の海外旅行経験をもとに、グルメや観光スポットを紹介するライター。公式ブログ「遊んでばかりのスナフキン」が人気。ハマりやすい性格で「成城石井マニア」「ポチャッコのガチオタ」としても知られる。