浅草の老舗「コマチヘア」は、100年の伝統が息づく “髪のプロ”！おしゃれなお土産から医療用・舞台用まで。

観光や買い物客でにぎわう浅草には、思わず足を止めたくなる老舗の専門店がたくさんあります。その中でも髪飾りやウィッグを扱う「コマチヘア」には、気軽に使えるアクセサリーから、舞台用かつら、医療用のウィッグまで幅広く揃っています。“髪のアイテム”といっても用途は様々。浅草だからこそ出会える、その奥深い世界をご紹介します。

INDEX

01見ているだけで楽しい！髪アイテムがぎっしり並ぶ店内
02自社工場ならではのオーダーメイド対応！
03変身の瞬間が楽しい！かつら試着体験レポート
04安心して試着できる個室も完備！（社長インタビュー）

見ているだけで楽しい！髪アイテムがぎっしり並ぶ店内

新仲見世のアーケード

大正14年に創業された「コマチヘア」は、浅草で100年にわたり「髪の美」を支えてきた、かつら・かんざし専門店です。

今回取材をさせていただく「コマチヘア第一店」は、新仲見世通りというアーケード商店街にあるため、雨の日でも安心して訪れることができます。

店内のようす
店内
店内
男性用のつけ髭も

さっそく店内を覗いてみると、手頃な髪飾りやかんざし、普段使いのフルウィッグや部分ウィッグ（女性・男性用）から、舞踊・和装に合うアップスタイルのかつら、日本髪の本かつら、医療用ウィッグまで、幅広い商品がズラリと並んでいます。

かんざしコーナー

また、かんざしコーナーは「国内有数の品揃え」といわれるほど種類が多く、伝統的な日本髪飾りから現代のファッションに合うデザインまで幅広く取り扱っているので、観光客からも人気です。

自社工場ならではのオーダーメイド対応！

壁面にはたくさんのカツラが並んでいます

コマチヘアの和装ウィッグは、浅草の自社工場で一つずつ製作されているので、お客様の頭の大きさや形、毛量、ご要望に合わせて、ぴったりのサイズや髪の質感を再現できるのが魅力です。

分け目もデザイン可能

人毛や化繊、手植えや機械植えなどによって価格が違いますので、予算に合わせたご提案が可能だそうです。
一度土台を作ってしまえば、髪型を変えたり、修理やメンテナンスをしながら長く使えるので、結果的にコスパも抜群です。

老舗ならではの確かな技術で、ぜひあなただけの「オンリーワン」をGETしてみてください。

コマチヘアの歴史

コマチヘアは、大正14年（1925年）に浅草で始まった、かつらや髪飾りの専門店です。向島で髢（かもじ）職人（※次のColumnで詳しくご紹介します）をしていた伊藤米三（現社長の祖父）が独立し、「小町屋商店」として創業。人毛を使った製品を海外に輸出したり、髪に関する新しい技術の権利を取得したりと、業界の先頭で活躍し、戦争でお店が焼けてしまっても、すぐに復興を遂げ、自社工場で製造を続けながら、銀座や新宿など全国に店舗を広げました。
また、炭鉱で働いていた人や障がいのある人を積極的に雇用し、社会に貢献したとして表彰も受けています。現在は四代目へと受け継がれ、自社工場ならではのオーダメイド対応や、他社製品のメンテナンスも受け付けています。店舗は、新仲見世通りのコマチヘア第一店の他、仲見世商店街に２店舗、そして美容室があります。浅草の“美と技”を支え続けている老舗です。

変身の瞬間が楽しい！かつら試着体験レポート

今回は、かつらの試着体験もさせていただきました！

かつらを選ぶ

① 事前に2つのかつらをご準備いただいていたので、そのうち写真手前のものを選びました。

ネットをかぶる（前）
ネットをかぶる（後）

②ネットをかぶり、後ろ髪を中に入れ、前髪だけ少し出しておきます。

かつらをかぶり前髪をなじませる

③かつらをかぶり、②で出しておいた地毛の前髪をなじませると、一気に雰囲気が変わりました！

この工程によって生え際が自然に見え、仕上がりがぐっとリアルになります。

完成（前）
完成（後ろ）

④あっという間に完成！いかがでしょうか？

⑤おまけで、部分的なヘアピースや髪飾りもつけさせていただきました！

手軽にオシャレを楽しめるアイテムがたくさんあるので、髪色や髪型など含めて色々試してみると、いつもとは違った自分が見つかるようで、楽しくなりますね！

＜体験の感想＞

本当にあっという間に“マダムヘア”に変身できてびっくりしました。
朝が早い日や、髪に時間をかけたくない時でも、かぶって少し整えるだけで綺麗な髪型が完成。自分の頭に合わせてオーダーしておけば、いつでも自分に似合うヘアスタイルに気軽にチェンジできます。不器用な私でも使えそうな手軽さでした。

和服のお茶会や日本舞踊、スナックのママさんなどにも人気だそうで、納得です！

かもじ（髢）ってなぁに？

「かもじ（髢）」とは、髪の長さやボリュームを補うために使う「付け毛」のことです。日本では奈良時代から使われ、平安時代の貴族や江戸時代の町娘まで、多くの人が理想の髪型をつくるために利用してきました。特に江戸時代には、流行に合わせてさまざまな種類のかもじが作られ、抜けた髪を買い集める商人まで登場しました。
「かもじ職人」は、毛を一本ずつ植えたり、髪の流れを整えたりする専門の技術者のことです。舞台用や医療用など、現代でも「髪で人を支える」大切な仕事として続いています。

安心して試着できる個室も完備！（社長インタビュー）

ライター

ウィッグの試着って、人に見られるとちょっと恥ずかしい…という方も多いですよね？
岩崎社長

そうなんです。髪のお悩みって、年齢や性別に関係なく、とても繊細なものなんですよね。そこで当店では、安心して選んでいただけるように、試着専用の個室をご用意しています。
ライター

個室だと、スタッフさんが一緒に入るんですか？
岩崎社長

ご希望に合わせています。スタッフと一緒に試したい方もいれば、誰にも見られずに自分だけで試したい方もいますので、希望される場合は、スタッフが入らずにお試しいただけますよ。
ライター

それなら自分のペースで選べて安心ですね。
岩崎社長

はい。ゆっくり、まわりを気にせず、お客様のペースでお試しいただける空間づくりを大切にしています。初めての方も、どうぞ気軽にいらしてください。

コマチヘア第一店（浅草・新仲見世通り）　基本情報

住所：〒111-0032　東京都台東区浅草1-28-3
電話：03-3841-8191
営業時間： 10:30〜19:00（年中無休）
アクセス：東京メトロ銀座線／東武スカイツリーライン／都営浅草線／つくばエクスプレス「浅草駅」から徒歩約5分
支払い方法：現金・クレジットカード・銀聯カード・電子マネー（iD・QUICPay・交通系）・PayPay・Alipay

ホームページ：https://www.komachi-hair.co.jp/
Instagram：https://www.instagram.com/komachihair
※他に、店舗は仲見世商店街に２店舗、そして美容室があります。