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浅草橋で買いたい、江戸の味!創業160年を超える佃煮の老舗「鮒佐」

創業160年を超える佃煮の老舗「鮒佐」~浅草橋で買いたい、江戸の味!~

台東区浅草橋にある「鮒佐(ふなさ)」は、1862年(文久2年)創業の佃煮専門店。塩煮だった佃煮に醤油と砂糖を用い、現在のような醤油味の佃煮の原型をつくった店として知られています。今も店の奥にある“へっつい”に薪をくべ、継ぎ足しのタレを使って、一子相伝の製法で炊き上げています。今回は、160年以上受け継がれてきた製法とともに、鮒佐の佃煮の選び方や楽しみ方をご紹介します!

「佃煮の元祖」と呼ばれる浅草橋の老舗「鮒佐」

  • 鮒佐の店構え
    鮒佐の店構え
  • 店主・大野佐吉さん
    店主・大野佐吉さん
  • 長男・大野真徳さん
    長男・大野真徳さん

JR総武線「浅草橋駅」東口から徒歩約3分。江戸通り沿いに、ひときわ目を引く重厚な看板を掲げた「鮒佐(ふなさ)」があります。創業は、江戸時代末期の1862年(文久2年)。160年以上にわたり、創業の地・浅草橋で佃煮をつくり続けてきた老舗です。

そもそも佃煮は、佃島の漁師たちが、売り物にならない小魚を無駄にしないよう塩で煮た保存食が始まりといわれています。

鮒佐の初代・大野佐吉は、川で獲れたフナに醤油をつけて焼く「鮒のすずめ焼き」を商い、「鮒屋の佐吉」と呼ばれていました。あるとき佃島で小魚の塩煮と出合い、魚を種類ごとに分け、当時は高級品だった醤油で煮ることを考案。現在のような醤油味の佃煮の原型をつくったことから、「佃煮の元祖」と呼ばれています(※諸説あります)。

その後、関東大震災と東京大空襲によって二度も店舗を失いますが、そのたびに浅草橋で営業を再開。鮒佐では、初代が残した「家業に誠実たれ」という家訓を守り、代々の当主が自ら釜の前に立ってきました。受け継がれるのは、佃煮の製法だけではありません。当主は代々、初代の名である「大野佐吉」を戸籍上の本名として襲名しています。現在、店を守るのは五代目・大野佐吉さん。長男の真徳さんも釜前に立ち、父から受け継いだ技を磨いています。

  • 店頭
    店頭
  • 店頭
    店頭
店頭には、昆布、ごぼう、あさり、海老、しらす、穴子など、昔ながらの製法で炊き上げた佃煮が並びます。今なお、江戸の食文化に触れ、その味を持ち帰ることのできる一軒です。

味見をしない!?薪と“へっつい”で守る一子相伝の製法

  • 店主自ら製造する
    店主自ら製造する
  • 「へっつい」と呼ばれるカマド
    「へっつい」と呼ばれるカマド
  • 手作業で海老の足を取り除く下ごしらえ
    手作業で海老の足を取り除く下ごしらえ
  • 火加減を見ながら薪をくべる
    火加減を見ながら薪をくべる
  • 昆布を茹でる
    昆布を茹でる

鮒佐では、職人に任せきりにすることなく、代々の当主が自ら釜の前に立ち、一子相伝で製法を受け継いできました。

製造場にあるのは、今では珍しい“へっつい”と呼ばれるかまどと、大きな煙突。燃料には、創業当時と変わらず薪を使用しています。薪は、くべる量や位置によって、強い火からやわらかな火まで細かく調節できるのが特徴です。火の回り方を見極めながら、それぞれの素材に合った火加減で炊き上げます。

  • アサリの佃煮
    アサリの佃煮
  • エビの佃煮
    エビの佃煮
  • 煮立ち具合で味を調整する
    煮立ち具合で味を調整する
  • 絶妙な火加減は味を決める
    絶妙な火加減は味を決める
  • 受け継がれるタレ
    受け継がれるタレ

鍋に生醤油と継ぎ足しのタレを入れ、煮汁が高温になったところで素材を投入。途中でタレや砂糖を加えながら、素材に味が染み込む瞬間を見極め、竹製の敷きザルごと一気に引き上げます。煮上げる時間は、素材によっておよそ20~30分。短時間で仕上げることで、しっかりと味を含ませながら、素材本来の風味を残します。

  • 「ここ」というタイミングで佃煮を上げる
    「ここ」というタイミングで佃煮を上げる
  • 出来立ての昆布の佃煮を冷ます
    出来立ての昆布の佃煮を冷ます
  • 粗熱が取れたら、さらに冷蔵庫で冷やして味を落ち着かせる
    粗熱が取れたら、さらに冷蔵庫で冷やして味を落ち着かせる
  • 煮汁を桶へ
    煮汁を桶へ

驚くことに、鮒佐では基本的に味見をしません。舌で判断すると、その日の体調によって味がぶれることがある、とのこと。見るのは、煮汁の泡立ち方や素材の色、表面の照り。長年培った経験をもとに、目で煮上がりを判断します。数値や時計だけに頼ることのできない職人の感覚が、160年以上受け継がれてきた味を支えているのです。

そして、煮上げたあとのタレはこして再び桶へ。さまざまな素材のうま味を重ねながら、次の佃煮づくりへと受け継がれていきます。

どれを選ぶ?鮒佐で買える佃煮とおすすめの食べ方

  • あさりの佃煮
    あさりの佃煮
  • 昆布の佃煮
    昆布の佃煮
  • 佃煮の完成
    佃煮の完成

鮒佐の佃煮は、醤油の風味と塩気がはっきりとした江戸前の味わいです。佃煮だけをたくさん食べるのではなく、炊きたてのご飯に少量を添え、自分に合った加減で楽しむのが基本。お茶漬けやおにぎりの具、冷ややっこにのせるのもおすすめです。

また、細かく刻んで炊き込みご飯にすれば、佃煮のうま味がご飯全体に広がります。少量でもしっかりと味がつくため、調味料は控えめに。日本酒のアテとして、少しずつ味わうのもよさそうです。

  • エビの佃煮
    エビの佃煮

さらに、洋風の料理にも活用できます。餃子の皮にホワイトソースと鮒佐の佃煮をのせ、チーズをかけて焼けば、手軽な和風ピザに。チーズやホワイトソースのまろやかさが加わり、佃煮のしっかりとした味わいを生かした一品になるそうです。

昔ながらのご飯のお供としてはもちろん、炊き込みご飯や和風ピザなど、自由な発想でアレンジを考えるのも楽しみのひとつ。お気に入りの佃煮と食べ方を見つけてみてはいかがでしょうか。

自宅用にも贈り物にも。季節の味と詰め合わせ

  • 店頭の佃煮(詰合せ 1,250円から/税込み)
    店頭の佃煮(詰合せ 1,250円から/税込み)

鮒佐の佃煮は、毎日の食卓で楽しむ自宅用から、大切な方への贈り物まで、用途や予算に合わせて選ぶことができます。

まず気軽に試してみたい方には、家庭用パックがおすすめ。複数の味を少しずつ楽しみたいときは、昆布、ごぼう、あさり、海老、しらすを取り合わせた詰め合わせが向いています。希望や予算に応じて、穴子などを加えることもできます。

  • 右が家庭用パック
    右が家庭用パック

贈答用には、きちんとした印象の折詰や、木の温かみを感じる曲物(まげもの)も用意されています。お中元やお歳暮、帰省の手土産はもちろん、甘いものが苦手な方や、お酒を好む方への東京土産にも選びたい一品です。

また、季節限定の佃煮に出合えるのも、鮒佐を訪れる楽しみです。秋の「小はぜ」、冬から春にかけての「のり」、春から初夏の「稚あゆ」など、その時季ならではの味が店頭に並びます。

季節や素材の入荷状況によって販売時期が変わるため、見つけたときが買いどき。自宅用に季節の味を楽しんだり、定番の佃煮と組み合わせて贈ったりするのもよいでしょう。

鮒佐の佃煮は、店の奥にある製造場で炊き上げられています。浅草橋を訪れた思い出とともに、160年以上受け継がれてきた江戸の味を持ち帰ってみてはいかがでしょうか。

コラム
鮒佐(ふなさ) 基本情報

住所:東京都台東区浅草橋2-1-9
アクセス:JR総武線「浅草橋駅」東口から徒歩約3分
都営浅草線「浅草橋駅」A4出口から徒歩約1分
営業時間:9:00~17:00
定休日:日曜日、祝日、第3月曜日
電話番号:03-3851-7043   03-3851-7710

公式ウェブサイト https://www.funasa.com/
SNS:インスタグラム(@funasa_)
X(@funasa_)

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コラム
ライター/麻生子八咫
活弁士・麻生八咫(あそうやた)の一人娘として生まれ、10歳の時に浅草木馬亭にて活弁士としてデビュー。 以来、台東区の温かい人情に支えられて生きてきた。大好きな台東区の魅力をたくさん共有・発信していきたい。

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